2006年10月15日

電脳化村

1997年から始まった富山県婦負郡山田村(現在は富山市に合併)の伝脳化計画
powermacintohs7100.jpg


を覚えてられるだろうか??全村約460戸の99%の家庭にパソコンが貸与されたのだ。

そのパソコンのうちの85%が当時のPower Macintosh 7100とApple Display、APPLE QuickTime Conferencing Camera 100の組み合わせであり、残り15%は以前からDOS/Vを利用していた方々向けにDOS/Vとなったらしい。

AppleVideo.JPG

(これって、Apple製品の中で林檎マークが無い製品なんですよ...)

当時はISDNさえ村には届いてなかったらしく、これにあわせ村に3本だけISDN回線を引くところから始まったらしい。とにかく導入が始まったことでどういった変化が起こったかというと「村が元気になった」。参照させて頂いた卒業論文にも「パソコンの利用法についは、行政は高齢者世帯等を除き手助けしないことにしているので、アップルプリンセス、アップルナイツといった自主的グループが生まれている。〜中略〜メンバーは団塊の世代を中心とした年齢層になっており、パソコン利用法だけでなく村の活性化についてもオンライン・オフラインでの活発な議論及び活動を行っている。」

そして「子供達も外部からの刺激により元気になっている。〜中略〜このため覚えが速い子供達のリテラシー向上は目覚ましく、家庭内では子供が両親や祖父母にパソコンを教えることが日常茶飯事になっている。このことを通じて家族間の対話が増えている。また、村役場の職員がアメリカ訪問の際に交渉してきたアメリカの中学校の生徒とのメールの交換も積極的に利用し、生きた英語教育が行われている。」

とコミュニケーションの媒介となり当時大活躍していた様子。さて...どうしてこの様なことを書いているかと言うとPC Watchの山田祥平のRe:config.sys「離島を救うITの前提」で取り上げていた現在Microsoftが中心に行なっている「ブログで離島応援計画」なる地域振興プロジェクトの話題に繋げて行きたかったのだ。

このプロジェクトに参加するのは隠岐の島(島根県隠岐の島町)、十島村(トカラ列島:鹿児島県十島)、式根島(東京都新島村)の3島で「期間を定め、順にblogを開設する。島を応援しようとする参加者は、自分のblogからトラックバックしてアイディアを披露するという仕組みになっている。」と掲載されている。

oki.jpg

(クリックすると大きくなります)


記事では「隠岐の島町長の町田和久氏は、隠岐が国立公園でありながら、観光が下降線をたどり、多いときでは23万人を超えていた観光客の入れ込みが、現在では14万人台まで下がってきているとし、この流れに歯止めをかけ、1年を通じて集客できるようになりたいという。IT技術者の知恵で情報通信技術を駆使してもらい、住民の生き様を検証しつつ、新たな島起こしを提案してほしい」と訴えられたらしい。

そして、他の二島の代表者の方々も観光収入が低下していることに非常に不安を感じられているらしい。っで...そこで疑問なのだが、いきなり「ITを利用する」ことが前提になっているのはどうなのだろうか??と考えたのである。先ほどの山田村の人々は住民同士が自ら動き出すことでコミュニケーションの活性化に成功した様子。それは利用目的が明確になっていたからこそ目的のための手段となりことがスムーズに運べた。

隠岐の島_sakiumi001.jpg


しかし、この隠岐の島の代表者の方のお話ではまず目的が「観光収入の現象の歯止め」があり、その次ぎに来るのがいきなり「ITの最大限の活用」となるのだが、本当にそれで正しいのだろうか??この件でわたくしが一番重要なのは「島に住まう人々も、島の外からやって来る人々も全ての人々が幸せになれる」ことが最も重要だと思うのだが如何だろうか??平たく言うとWinWinの関係だがあまり平たく言いたくないので...やっぱり人間幸せが一番かと...

というわけで当分時間を見てこの件を考えてみたい。自身の勉強にもなるから(笑)。

追記
今回、載せるつもりだった元記事が見つかったので、その記事も下記リンクに追加しておく。冒頭に書いている山田村へのMacintosh導入に関して、Appleの記事で著名な林信行氏が当時のApple CEO Gil Amelio氏に山田村の状況をメールで直訴し、それに対しGil Amelio氏から数時間後に返事が返って来たという内容が書かれている。これに関してもお時間があればあわせて読んで頂きたい。

ちなみにAppleは氏が提案する以前から当時の山田村にアプローチしていたらしく「私が提案する以前から日本のアップルコンピューター(株)では、独自に山田村にアプローチしていたようだ。」と記事にも書かれている。



Jobs & Co.-ジョブズ復活へのプレリュード(第1回)

富山大学人文学科-地域おこしの可能性−山田村の事例からの考察−

Internet Watch-「パソコンお助け隊」が見た山田村

富山県山田村地域情報化ネットワークシステム開発・実験

見附市教育委員会-電脳村立電脳中学校 訪問報告

富山市-電子自治体

電脳山田村塾(本塾)

アップル症候群-APPLE QuickTime Conferencing Camera 100

PC Watch-山田祥平のRe:config.sys 離島を救うITの前提

Microsoft-ブログ離島応援計画

Microsoft-ブログ離島応援計画 隠岐の島

隠岐の島

清く正しく腹黒く 2.0-隠岐の島応援アイディア2

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posted by 賀川和之 at 02:33| Comment(2) | TrackBack(1) | Technology | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントありがとうございました^^

さすがです。。。理路整然と簡潔にわかり易く書いてありますね。。。見習わなければ。。。

今回偶然にも対象となった隠岐は、僕の出身である島根の一部です。おそらく島根の方ですら隠岐に行く人は少ないのではないでしょうか?地域貢献・活性というテーマは僕にとっても身近なものです。

このお祭り騒ぎ?だけで終わらぬ様にしっかりと悪循環となっている原因を叩き潰すしかないかなと思ってるところです。そこにITを絡める事が出来ればベストなんですがね♪

またおじゃまさせて頂きます♪
Posted by もげぱんまん at 2006年10月15日 04:59
もげぱんまんさんコメントありがとう御座います(笑)!!
以前からわたくしのことを知って頂いている様で大変
嬉しいです(感動)。

隠岐の島の皆さんが幸せに暮らせる考え方は今後きっと
どの場所においても当てはまって行けそうな気がします。
一番重要なのは島の皆さんが自発的にそれを希求している
ことだと思います(笑)。

お互いに良いアイデアを出し合いましょう。
わたくしもまたお邪魔させて頂きます(笑)!!
Posted by +.k代表(プラスドットケイ代表) at 2006年10月16日 00:42
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